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今週のロビー花台
2022年08月05日
今月のスポーツリハビリ

男子中学2年生 sports:バスケットボール部

主訴:右外くるぶしの下が痛い。

令和4年4月23日練習中に相手選手の足を踏んで右足部を捻り受傷。5月2日当院受診し、右足関節外側靱帯損傷と診断されました。Dr.指示のもと、U字シーネ固定をして2週間の安静後(5月16日)にリハビリ開始となった方です。

リハビリ開始時の所見として、右前距腓・踵腓靱帯部に圧痛および伸張痛、右足関節の底・背屈の最終域での疼痛(底屈で足趾伸筋群、背屈で下腿三頭筋の伸張痛)も認めました。下腿最大周径(右が1㎝細い)とMMTの結果より、右下腿三頭筋・足趾屈筋の筋力低下を認めました。また前方引き出しテスト・内反ストレステストは陽性で、歩行においては蹴り出し時に、NRS:3/10の疼痛が出現していました。

 

治療はまず、足趾伸筋群・下腿三頭筋の伸張痛に対して下腿部の積極的なマッサージ、ストレッチ、足部モビライゼーションを行いました。また、下腿三頭筋・足趾屈筋の筋力低下を認めていたことから、カーフレイズ練習やshort foot-exを指導しました。その結果、治療3回目で歩行時痛の消失がみられ、片脚カーフレーズが可能となりました。その後、ジョギング練習やハーキーステップ練習を段階的に行い、サイドステップやTドリル、Nドリルなどバスケットボールに必要な敏捷性向上を目的としたアジリティートレーニングを実施し、スポーツ復帰することが出来ました。最後に、再発予防目的でランニング動作確認を行ったところ、mid support(立脚中期)~take off(離地期)にかけて右骨盤の外方動揺を伴った骨盤下制・後方回旋も観察されました。そして、体幹・骨盤帯機能由来の問題にも着目して再評価を実施し、腹斜筋群や股関節伸展制限による大殿筋の機能不全も確認出来ました。文献より骨盤の外方動揺を伴った骨盤下制・後方回旋は、運動連鎖を介して足部内反ストレスを助長し足関節捻挫に繋がる(嶋田ら:膝・足関節障害 全身から評価・治療することの意義と実際)、とあるため足部だけではなく体幹・骨盤帯機能の改善も併せて行いました。

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