症状
中年以降に起立歩行時のふらつきなどの小脳性運動失調で初発し主要症候となります。線条体黒質変性症は手足の筋肉がこわばる筋固縮、動きが少ない無動、座っている時や立っている時にも姿勢をまっすぐ保つことができず、 斜めに傾いたり、前や後ろに倒れてしまう「姿勢反射障害」などの症候が初発時よりみられます。起立性低血圧や排尿障害など自律神経症候で初発するものはシャイ・ドレーカー症候群と呼ばれます。その他、頻度の高い自律神経症候としては、勃起障害、呼吸障害、発汗障害などがあります。注意すべきは睡眠時のヒューヒュー、ゼーゼーなどと音がする喘鳴や無呼吸などの呼吸障害であり、早期から単独で認められることがあります。
どの病型においても、経過と共に小脳症候、パーキンソニズム、自律神経障害は重複し、さらに錐体路徴候を伴うことが多いです。